私は、結婚して故郷を離れて静岡で暮らしていました。
				故郷にはお正月に子供を連れて帰省するのがやっと…。
				5年前に父が他界。独りで暮らす母が心配で
				「東京で一緒に暮らさない?」と
				何度も電話で誘いましたが、
				「友達も沢山いるから、独りが気楽でいいのよ。」
				との返事ばかり。
				そんな時、訃報が…。
				自責の念に駆られ帰郷した私に
				母と交流のあった多くの人達が、
				母が此処で、どんなに輝いた時間を過ごしていたかを
				教えてくれました。
				そして、葬儀で母が生前詠った短歌だと
				弔辞をお願いした方が詠ってくれたのです。
				「日本海の 魚にひかれて 子供らは
				雪の中を来る 根っこの家に」
				羽ばたく子の幸せを願い、
				子供達が帰る場所を守る親の心。
				荒々しい日本海の波の音、深々と降る雪。
				そこに、元気の良い声が聞こえてきそうな…
				切なく、温かく、優しい。
				母の愛とは、
				こんなにも大きいものなのだと知りました。
			
			
				
				「納棺の儀」と「ありがとう納棺 ® 」のご紹介